Culture Report
カルチャーレポート
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2021.10.13
『2021BEST PRACTICE AWARD 改革部門』宝塚支店
2021年7月19日に開催されたArtサミッツにて、第1回ベストプラクティス賞の表彰が行われました。メンバーとのコミュニケーション手法として1on1を導入し「改革部門」を受賞した、宝塚支店(支店長K)にインタビューを行いました。
「メンバーを知る」
―この度は、ベストプラクティス「改革部門」の受賞おめでとうございます!第1回目の受賞ということで、まずは受賞した時の率直なお気持ちをお聞かせください。
素直に嬉しいです!やってきたことは間違っていなかったのだと思えました。
―ベストプラクティス賞は今年初めての試みでしたが、導入されたときどう感じましたか?
全社に発信できるタイミングがあるならアピールしたい、取りに行こうと思いました。メンバーにも、ここでアピールをして会社の存在価値を高めようと伝えて支店全体で取組みました。
―1on1の取り組みの導入背景をお聞かせください。
マネジメントを行う上で、チームで動ける環境を作りたいと思ったことがきっかけになりました。長所・短所を知り、短所を補完できるような動きが支店内で実現できれば強くなると思ったからです。また、私についてきてもらうためにメンバーとの信頼関係を構築したいという想いもありました。それを実現するには、まずはメンバーを知ることが必要だと考え、1on1を始めました。
メンバーの長所・短所も知らないですし、本人たちに率直に聞いても知ることができないと思い、相談しやすい環境作りをしようと考えました。そういった背景から、面談では仕事だけではなく、プライベートのことも含めた話ができる場にすることを意識しています。1on1を通じ、皆の事を全然わかっていなかったことに気づきました。メンバーごとにそれぞれがどんな工事をしているのか、どういうところで毎回躓いているのかも全然知らなかったと気づきがありました。
―1on1の面談では売上数字の話をしなかったとのことですが、どういった目的でしたか?
相互理解を深める目的と業務外の普段の様子を知りたいと思ったため、売上の話はしないようにしていました。数字の話をすると形式的な面談になってしまいます。仕事上の面談ではなく、メンバーの考えを聞いてあげたいと思っていました。導入して手応えを感じ始めたのは、半年ほど経った頃です。導入した当初は、こちらがテーマを作りながら話をしていましたが、だんだんとメンバー側から話を持ってきてくれるようになりました。それと同時に、事務所での動きにも変化がありました。売上にも表れましたし、社内や職人さんからも今までの宝塚支店と違うという声を聞くことが増えていきました。
「誰もが活躍できる人材」
―プレイヤー時代からメンバーの理解や育成は重視されていたのでしょうか?
正直なところ、プレイヤー時代は今のような考え方は持てていませんでした。後輩の育成に関わる中で、成長を目の当たりにしたことで自分にも変化がありました。どんな人でも育成の仕方と気持ちの伝え方で「これだけ人は成長することができる」と知ることができ、全員が高い数字を上げる人材ではないかもしれないですが、誰もが活躍できる人材にはなれると思い、どんな人でも活躍できるように育成しようという考えに変わりました。
そこからメンバー一人一人のことを知りたいと思うようになりました。また、この経験から育成は長期目線で考えるようになりました。2年はじっと我慢し、その期間は先輩が補うというサイクルを繰り返していけばどんどん伸びる会社になると考えています。上には甘えて恩返しはせず、やってもらったことは下に返す、知識は下に渡せと伝えています。これを繰り返せば下は育っていくと考えています。
―プレイヤー時代と支店長の立場を比べるとご自身が変化した印象ですが、いかがでしょうか?
もともとは独立志向で知識と人脈を広げ、独立しようと考えていました。(笑)
変わったのは支店長という立場に立ってメンバー育成、支店運営に楽しみが出てきたからです。やっている中で悩むこともたくさんありますが、慕ってくれるメンバーもいてやりがいを感じています。現在は独立願望はなく、会社が成長するワクワク感が活力になっています。10年後に年間売上300億円、従業員1000人体制になったときにどうなっているのか、今宝塚にいるメンバーがどうなっているのかが非常に楽しみです。これは、組織でしかできないことだなと思っています。
「感動をデザインする」
―支店だけではなく「会社の成長」も重視して取り組まれている印象ですが、以前から会社の方針や理念を意識されていましたか?
正直、今ほど企業理念を大事にできていなかったかもしれません。今の立場になり、自分が会社の為に何ができるのかを考えるようになりました。皆が同じ方向を向くことで強い会社になると考え、そこを浸透させる動きをしようと思いました。
その為に、ミッション・ビジョンを深く理解し、それを1on1で伝えていくようになりました。伝えるときは自分なりの考えや言葉で伝えることを大事にしています。「ワクワクするやろ」とメンバーには言っているのですが、少しずつメンバーからも「ワクワクしますね。自分がその先の未来にどうなっているか考えると面白いです。」という言葉が返ってくるようになりました。会社は経営陣だけで創るものではなく、みんなで創るものだと考えているので、この先10年を今いるメンバーで創っていける楽しさを日々感じています。また、宝塚支店としての目的を明確にするため、「感動をデザインする」という宝塚支店の目標も掲げています。感動を与えられる仕事をしようと最初は誰も言わなかったのですが、だんだん皆が言ってくれるようになり、今では皆が「宝塚の目標の為に動いている」と言ってくれるようになりました。
―仕事をする上でのモチベーションは何ですか?
メンバーの成長です。今は直接育成するのではなく若手の中堅メンバーに育成計画を立ててもらい育成に取り組んでもらっています。皆、指示をされることが好きではないので、「こうしてほしい」という目的は伝えますが、過程は自分で考えてと伝えています。そこから、月末報告を貰い、道筋を立てるようにしています。この取組みは、副主任に昇進するためのステップと考えているので、各々がどれだけ自分で考えて育成できるのかを見ています。
―今後の目標はありますか?
プロフェッショナルの人のための道を作ることです。リフォームに非常に長けたメンバーが一定いますが、そのメンバーの能力を100%活かせるプロフェッショナルの道を作っていきたいです。今後も、マネジメントよりもプロフェッショナルというメンバーが出てくると思います。そういったメンバーのための道を作れば、アートリフォームはより高いレベルの空間作りができる会社になるのではと考えています。
また、個人的な直近の目標としては、兵庫ブロックを輝かせたいと思っています。兵庫ブロックのメンバー全員が企業理念を理解し、リフォームに楽しみを感じながら仕事ができる環境にしていきたいです。また、宝塚支店のメンバーのように仕事が好きで、楽しさを感じながらも同時に結果を出せる環境を作っていきたいです。10年後には会社の運営にも携わっていたいと考えています。
<PROFILE>
S.K:2013年にアートリフォーム新卒1期生として入社。2016年・2017年には成績上位3名を表彰する優秀社員賞を受賞。最年少で支店長へ昇進。現在は宝塚支店の支店長としてマネジメントに従事している。今回改革部門で受賞した「1on1」の取組みは全社に浸透しつつある。