断熱リフォームはメリットだらけ!?優先すべき断熱リフォームとは
冬や夏はよく空調などを使うため、断熱性が重要になります。住宅で冷暖房効率が低いと感じる場合は断熱リフォームを行ってみてはどうでしょうか。
今回は断熱リフォームのメリットや優先順位についてご紹介いたします。
■断熱リフォームのメリット
まずは断熱リフォームのメリットを4つご紹介いたします。
・冷暖房効率が上がる
日本は四季で気候が大きく変わります。そのため、冬は暖かく夏は涼しい住宅でなければ暮らしにくいですよね。
断熱リフォームを行うことで外気が住宅内に入り込みにくくなり、室温だけでなく壁や床の表面温度にも影響を与えます。そのため、同じ室温でも断熱性が高い住宅の方が冷えや暑さを感じにくくなります。
・電気代が下がる
冷暖房効率が上がることで、電気代も下がります。断熱の行われていない住宅が省エネ基準の断熱リフォームを施した場合、なんと最大で5割ものエネルギー消費量減少につながるといわれています。電気代では年間8万円以上も差が出るとされており、いかに断熱性の高さが電気代に影響を与えるかがよくわかりますね。
・結露やカビを抑える
室内外に温度差が大きいと、結露やカビの発生原因になります。しかし、リフォーム箇所によっては室内外の温度差を軽減でき、結露やカビの発生を抑えることが可能です。結露は木材の腐食、カビは人体へ悪影響があるため、結露に悩まされている場合は断熱リフォームをおすすめします。
・健康を守る
実は断熱リフォームには健康を守る効果もあります。浴室で気を付けたいものとしてよく挙げられるヒートショックですが、これは急激な温度差で身体に負担がかかることで発生します。
暖かい場所から寒い場所への移動はヒートショックの危険があるため、断熱性を向上させておくことでリスクを下げることができます。
■断熱リフォームとは
続いて断熱リフォームについてご紹介いたします。
・断熱リフォームの種類
断熱リフォームには施工箇所や施工方法によって種類があります。費用相場と併せて代表的な例をご紹介いたします。
壁に断熱材を入れる(4,000~3万円/㎡)
天井に断熱材を入れる(4,000~8,000円/㎡)
床下に断熱材を入れる(4,000~8,000円/㎡)
内窓を設置する(8~30万円/箇所)
外壁や屋根に断熱塗装を塗る(3,000~6,000円/㎡)
なお、断熱材を入れる場合は、内断熱と外断熱などの違いもあります。
・注意点
高い断熱性がある住宅は通気口によって湿気を外に逃します。通気口がないと湿気が住宅内に溜まってしまいますが、設計に問題があると通気口を作ることで断熱性が落ちてしまうこともあります。そのため、事前に通気口についても業者と相談しておきましょう。
また、丁寧な作業を行わないと断熱材の間に隙間が発生してしまい、断熱性が低下してしまいます。そのため施工が丁寧な業者や、断熱リフォームの経験が豊富な業者に依頼しましょう。特にアフターサービスが充実していると安心です。
・費用を抑えるには
断熱リフォームは「既存住宅における住宅の断熱リフォーム支援事業」と「次世代省エネ建材支援事業」の対象です。そのため、条件を満たしていればお得に断熱リフォームを行うことができます。
ただし、助成金を受けるにはリフォームより前に申請する必要があります。事前に申請を出していなかった場合は条件を満たしていても、助成金を受けることはできません。また、各自治体で断熱リフォームを対象にした補助金制度が設けられていることがあります。こちらも併せて確認しておくことをおすすめします。
■断熱リフォームの費用相場
断熱リフォームにはさまざまな種類があります。それぞれのリフォームに必要な費用をご紹介します。
・壁の断熱リフォーム
断熱材を住宅の内側、または外側から張り付ける方法で断熱性能を向上させます。費用は住宅の規模などによって大きく変動しますが、1m²あたり4,000~30,000万円程度が相場です。住宅全体に施す場合は80~350万円程度かかります。費用差が大きいので、事前にリフォーム業者へ見積もりを取りましょう。
・天井の断熱リフォーム
天井裏に断熱材を入れる断熱リフォームです。骨組みに敷く「敷き込み工法」と、綿のような断熱材を吹き込む「吹き込み工法」の2種類があります。
1m²あたり4,000~8,000円が相場で、1戸の場合は8~16万円程度かかります。
・床下の断熱リフォーム
戸建ての場合は、床裏から断熱材を入れるリフォーム方法があります。この場合、床材を剥がす必要がないので、1m²あたり4,000~8,000円程度が相場です。追加費用は発生しますが、同時に床材の交換もできます。
・窓の断熱リフォーム
窓の断熱リフォームは窓ガラスを複層ガラスに交換する方法と、内窓を追加する方法の2種類があります。
内窓の追加は腰高窓の場合8万円程度、掃き出し窓の場合は20万円程度が相場です。ガラスの種類によっても費用が異なるので、予算に合わせて選びましょう。
複層ガラスへの交換は、サッシをカバー工法で交換する方法が一般的です。腰高窓の場合20万円程度、掃き出し窓の場合は40万円程度かかります。
・外壁/屋根の断熱リフォーム
屋根や外壁の断熱リフォームは、断熱塗装を行うリフォーム方法があります。塗装の種類によって費用は異なりますが、外壁は1m²あたり2,000~5,000円、屋根は1m²あたり3,000~6,000円程度が相場です。
■予算に合わせた断熱リフォーム
こちらでは予算別におすすめの断熱リフォームをご紹介します。
・10万円
断熱リフォームは10万円の予算でも行えます。最も手軽な断熱リフォームは、窓のリフォームです。特に内窓を追加する方法は新しい窓を取り付けるだけなので、工期も短く費用も抑えられます。
窓の断熱リフォームをすることで結露対策にもなり、防音性の向上も期待できます。
・20万円
リフォームの予算が20万円の場合、天井の断熱リフォームがおすすめです。天井のリフォームは天井裏に十分な強度と人が入れるスペースがあれば、天井を剥がさずに天井裏から施工できます。ただし、天井を剥がす必要がある場合は費用が高額になることもあるため、事前にリフォーム業者へ確認しましょう。
・30万円
床の解体を行わない場合は、30万円程度で床の断熱リフォームが可能です。もちろん施工場所の広さによって費用は異なるため、事前に見積もりを取って確認することをおすすめします。床下の基礎部分に断熱対策を行う場合は、シロアリ対策も必要です。また、基礎部分が傷んでいると施工できないので、こちらもよく確認しておいてください。
マンションの場合は床下から施工できないため、30万円の予算では厳しいでしょう。
・50万円以上
50万円以上の予算があれば、内壁を解体して断熱材を敷き詰めるリフォームが可能です。断熱材以外に壁の解体費用や施工費用がかかるので、規模によってはさらに高額になります。
また、壁の断熱リフォームは一面のみに施しても、あまり効果は期待できません。そのため、壁の断熱リフォームをする際はすべての壁に施工する必要があります。
なお、壁以外に天井や窓など住宅全体の断熱リフォームをする場合は、最低でも150万円以上の費用が必要です。
■どの断熱リフォームを優先すべき?
これから断熱リフォームをするなら、優先順位も知っておきましょう。
・断熱リフォーム優先順位
断熱リフォームでもっとも優先順位が高い場所は窓です。窓は断熱リフォームができる場所の中でもっとも外気の影響を受けやすいため、断熱リフォームをはじめて行う場合は窓をおすすめします。
窓の次が天井と壁、もっとも優先度の低い場所が床となります。
・マンションはどうする?
マンションの場合、サッシ部分が共有部分に該当するため、窓の断熱リフォームが難しいと考えていませんか?実は、マンションの場合は内窓を設置することで断熱リフォームを行うことができます。内窓の設置は共有部分に影響を与えないため、マンションの断熱リフォームにおすすめです。
断熱リフォームは快適な住宅づくりだけでなく、多くのメリットを受けることができるリフォームです。暑さや寒さが本格化する前に、リフォームを検討してみてはどうでしょうか。
アートリフォームでは断熱リフォームも豊富に手掛けておりますので、ぜひご相談ください。