玄関ドアのリフォームの目安は何年?手軽な玄関ドアリフォームが話題
普通に生活していて、玄関のドアを使わない人はいませんよね。
毎日何人もの人が使用する玄関ドア。実は買い替え時かもしれませんよ。
今回ご紹介するリフォーム時期を見てピンときた方は、玄関ドアの交換を検討してみませんか。今どきの玄関ドアリフォームの技術は進歩し、とても手軽にできるようになりました。詳しい内容については最後までご覧ください。
■玄関ドアのリフォーム時期を知っていますか
まずは玄関ドアのリフォーム時期とメリットについてご紹介いたします。
・玄関ドアのリフォーム目安
玄関ドアは素材や形状によって寿命が異なります。そのため、築年数や以前のリフォームから目安となる年数があるわけではなく、玄関ドアの状態を見てリフォームを判断することになります。
錆びや変色、スムーズに開閉しなくなった、鍵がかかりにくくなったなど、使っていて不便や不安を覚えたときがリフォームの目安となります。一般的には築30年くらいでリフォームを考える方が多いようです。
・玄関ドアをリフォームするメリット
玄関ドアは外に晒されているため天候などの影響を受けます。玄関ドアを新しくすることで老築化の解消に繋がり、新しい住宅のような印象にすることができます。
また、最新の玄関ドアにすることで断熱性や防犯性の向上に繋がります。古い玄関ドアは劣化に伴い機能性が低下していますので、新しい玄関ドアにリフォームすることで問題の解決に至ることもあります。
■玄関ドアのリフォーム「カバー工法」が話題!?
玄関ドアのリフォーム方法で「カバー工法」というものがあります。ここではカバー工法がどのようなものかをご説明いたします。
・カバー工法とは
従来の玄関ドアリフォームは、壁と床を解体してドア枠を外さなくてはなりませんでした。カバー工法の場合、ドア枠を外すことなく既存のドア枠の上から新たに玄関ドアを付けることができます。
・これまでの工法との違い
従来の工法との違いは、施工に5日かかっていたものが1日で終わるということ、床や壁を解体しないので工事の音が発生しにくいこと、施工費用が安いことが挙げられます。
・カバー工法のデメリット
カバー工法は既存のドア枠の上から新たなドア枠を被せるので、開口部が5cm程度小さくなります。また、下枠にドア枠を被せるので段差ができてしまうことがあります。
■玄関ドアをリフォームする前にチェックしたいこと
玄関ドアのリフォームを考える際、以下の4点をチェックしておきましょう。
・玄関ドアのサイズ
玄関ドアのサイズはリフォームでもっとも大切な確認項目です。少しでも大きさが違うと取り付けることができませんし、サイズが合わなければ断熱性や防犯性が低下してしまいます。
・玄関ドアのデザイン
玄関ドアは住宅の外観印象を決める大きなポイントです。リフォーム前のデザインと大きく異なると、玄関ドアだけが浮いて見えてしまい失敗したと感じてしまうかもしれません。住宅の外観全体から似合うデザインを考えるようにしましょう。
・玄関ドアの断熱性
玄関ドアの断熱性が低いと、住宅内の冷暖房効率も低下します。断熱材が使用されているものや、外気をしっかり遮断できるものを選ぶようにしましょう。
・セキュリティ面が充実しているか
近年は空き巣などの手口が巧妙になっており、玄関ドアには防犯性の高さが求められます。
ピッキングに強いディンプルキーを採用したり、明かり窓がある場合は強化ガラスを使用したりと防犯策を考えておくことも大切です。
玄関ドアのリフォームは、デザイン性だけでなく防犯面などを向上させるためにも必要です。玄関ドアで気になることがあるなら、できるだけ早めに対応することをおすすめします。
■玄関ドアリフォームにかかる費用
・玄関ドアリフォームの予算は?
玄関ドアのリフォーム費用は、10~100万円と大きな差があります。最も多いのは10~50万円です。部分的なリフォームであれば、数万円で行えます。
・玄関ドアリフォームにかかる費用
基本的に玄関ドアのリフォーム費用は、玄関ドアの種類によって異なります。片開きドアは10~25万円、親子ドアや引き戸は15~30万円、両開きドアは20~35万円が相場です。
断熱性が高いものや上質な素材を使用した玄関ドアは費用が高くなる傾向にあります。
玄関ドアのリフォームでは、一定条件を満たすことで補助金の受給が可能です。それぞれの内容や条件、補助額について紹介します。※最新の情報は各制度の公式ホームページでご確認ください。
・こどもエコすまい支援事業
2023年3月から始まるこどもエコすまい支援事業は、2022年11月以降に工事契約をした人を対象にした補助金制度です。
子育て支援と2050年のカーボンニュートラル実現を目的とし、子育て世帯や若者夫婦世帯を中心に、全世帯の断熱や省エネ改修にかかる工事費用を補助します。
申請条件 | ● リフォームする住宅の所有者であること
● 住宅の断熱や省エネなどの必須工事を行うこと ● こどもエコすまい支援事業者と工事請負契約を交わし、リフォームを実施すること |
玄関ドアの
リフォーム内容 |
● 断熱ドアへ交換
● 防犯・防音ドアへ交換 |
補助額(率) | ● 断熱ドア交換:30,000円または34,000円/箇所
● 防犯ドア交換:35,000円または49,000円/箇所 ● 防音ドア交換:30,000円または34,000円/箇所 |
申請者 | 施工を行う事業者(事業者登録が必要) |
・既存住宅における断熱リフォーム支援事業(旧・断熱リノベ)
全国の既存住宅を対象に、高性能の断熱建材を用いたリフォームを行う場合の支援事業です。エネルギー消費効率の改善と低炭素化を促進することを目的にしています。
玄関ドアのリフォームは、断熱改修とともに行なった場合に受給可能です。
申請条件 | ● 自ら所有し常時居住する住宅であること
● 住宅の所有者であること(賃貸住宅の場合) ● 集合住宅の管理組合の代表であること ● 15%以上の省エネ効果が見込まれる高性能建材を用いた断熱リフォームを行うこと |
玄関ドアの
リフォーム内容 |
● 断熱仕様の玄関ドアへ交換 |
補助額(率) | 工事費用の3分の1
※戸建て住宅:上限120万円/戸(うち玄関ドアの上限は5万円) ※集合住宅:上限15万円/戸(うち玄関ドアの上限は5万円) |
申請者 | 住宅の所有者または施工を行う事業者 |
参照:公益財団法人北海道環境財団「既存住宅における断熱リフォーム支援事」
・長期優良住宅化リフォーム推進事業
住宅を長寿命化、省エネ化するためのリフォームを行う場合の支援事業です。
住宅全体を良質化し、長持ちさせることが目的であるため、玄関リフォーム単体でなく他のリフォームを合わせて行う必要があります。
申請条件 | ● リフォーム工事後に国が定める一定の基準をクリアしていること
1. 省エネ対策 2. 耐震対策 3. 劣化対策 ● 工事前に専門家によるインスペクション(住宅診断)を実施すること ● リフォーム履歴と維持保全計画を作成すること |
玄関ドアの
リフォーム内容 |
● 断熱仕様の玄関ドアへ交換 |
補助額(率) | 工事費用の3分の1
※上限額はリフォーム後の性能によって異なる ● 評価基準型:100~150万円/戸 ● 認定長期優良住宅:200万~250円/戸 ● 高度省エネルギー型:250~300万円/戸 |
申請者 | 施工を行う事業者(事業者登録が必要) |
参照:国立研究開発法人建築研究所「長期優良住宅化リフォーム推進事業」
・介護保険(高齢者住宅改修費用助成制度)
要介護または要支援認定を受けた方が行う、バリアフリーリフォームに対する助成制度です。
リフォーム後に基準を満たせば、助成金を受け取れます。いつでも申請できますが、工事の前後に書類を提出しましょう。
申請条件 | ● 要介護・要支援認定を受けた方が居住する住宅のバリアフリーリフォームを行うこと
● ケアマネジャーと相談し、施工業者を選定すること |
玄関ドアの
リフォーム内容 |
● 引き戸の玄関ドアへ交換 |
補助額(率) | 支給限度額20万円の7~9割(上限18万円)
※要介護区分が3段階上昇または転居した際は、上限額が再設定される |
申請者 | 工事発注者 |
・自治体ごとの補助金制度
リフォームの補助金制度は、各自治体でも設けています。
地域によって実施している制度や内容、補助額、条件が異なるため、検討する際はお住いの役所の窓口に問い合わせてみましょう。
・次世代省エネ建材実証支援事業※令和4年度の申請は終了
高性能な断熱材や蓄熱材、調湿建材などの次世代省エネ建材を用いて、住宅の断熱リフォームなどを行なった場合に利用できる補助金制度です。
玄関ドア単体のリフォームでは申請できません。
申請条件 | ● 「外張り断熱」「内張り断熱」「窓断熱」のいずれかを行うことで玄関ドアリフォームが対象になる
● 既存の戸建て住宅または集合住宅の所有者であること 自ら所有し、常時居住する住居であること |
玄関ドアの
リフォーム内容 |
● 断熱仕様の玄関ドアへ交換 |
補助額(率) | 工事費用の2分の1以内
● 外張り断熱:戸建てのみ、上限は300~400万円/戸 ● 内張り断熱:上限は戸建て200万円、集合住宅125万円/戸 ● 窓断熱(外窓):戸建てのみ、上限は150~200万円 |
申請者 | 工事発注者(住宅の所有者) |
参照:一般財団法人環境共創イニシアチブ「令和4年度 次世代省エネエネ建材の実証支援事業」
・住宅エコリフォーム推進事業※申請受付終了
2050年のカーボンニュートラル実現を目指し、住宅をZEHレベルの高い省エネ性能にリフォームする場合を対象にした事業です。
ZEH(net Zero Energy House)とは、エネルギー収支を0以下にする住宅を指します。
申請条件 | ● 住宅の省エネ性能をZEHレベルに向上するリフォームを行うこと |
玄関ドアの
リフォーム内容 |
● 断熱仕様の玄関ドアへ交換 |
補助額(率) | 戸建て:補助率11.5%
条件を満たす共同住宅:6分の1 ※上限は戸建て512,700円/戸、共同住宅は2,500~3,700円/m² |
申請者 | 施工を行う事業者 |
■玄関ドアは大きく2種類
玄関ドアは大きく分けて2種類あります。それぞれの特徴をご紹介します。
・開き戸
ドアを押して開閉するタイプです。開き戸には3種類あります。
<片開き>
片開きタイプは玄関ドアで最も多く使われているタイプです。デザイン性に富んでおり、リーズナブルなものもあります。間口が広くなくても設置しやすいのが特徴です。
<親子扉>
幅が違う2枚のドアを組み合わせたタイプが親子扉です。子扉側には取っ手が付いていませんが、大きな荷物を出し入れする際は開放して広げることが可能です。ベビーカーや車いすも出し入れしやすいのが特徴です。
<両開き>
親子扉と同じく2枚のドアを組み合わせたタイプですが、親子扉とは異なり2枚のドアは左右対称です。重厚な雰囲気があり、大きな開口部を確保できます。
・引き戸
引き戸は窓のようにサッシが玄関ドアの枠に取り付けられており、横にスライドさせることで開閉するタイプです。引き戸も3種類あります。
<引き違い戸>
2枚の建具が取り付けられており、窓と同じような構造の玄関ドアです。日本家屋でよく用いられていましたが、最近はおしゃれな現代風のデザインなども選べます。建具が4枚のタイプもあります。
<引き分け戸>
4枚の引き違い戸と似たデザインですが、両端2枚は固定されており動きません。ドアが大きいので採光量が確保でき、玄関を明るくしたい場合に向いています。
<内引き込み戸>
引き分け戸に似たデザインですが、両端が壁になっています。開くと壁の中に玄関ドアが収納されるので、外から見るとスッキリした印象になるのが特徴です。開口部が広く取れるため、バリアフリーにも向いています。
■玄関ドアを選ぶポイント
玄関ドアを選ぶ際は4つのポイントを参考にしてください。
・素材選びと色選びは慎重に行う
玄関ドアの素材で最も多いのが金属です。塗装によってさまざまなデザインが存在します。金属製の玄関ドアは断熱性の高さが魅力ですが、ものによっては重いものもあるので、年配の方や小さなお子さんがいる場合は注意しましょう。できればショールームなどで実際に触れて確認するのがおすすめです。
他には木製の玄関ドアがあり、こちらは経年により印象が変わります。
・玄関が明るくなるデザインを選ぼう
玄関ドアは外観に大きな影響を与えます。そのため、住宅の印象に合ったデザインの玄関ドアを選びましょう。
住宅のデザインに問わず取り入れやすい色は、黒、茶、グレー、白などあまり色味の主張がないものです。かわいい印象の住宅にはパステルカラーを選んでもよいでしょう。
・ライフスタイルに合わせた玄関ドア
駐車スペースとの距離が短い場合や、玄関スペースに余裕がない場合は、開き戸よりも引き戸が便利です。また、ベビーカーや車いすの利用がある場合は、十分な間口が取れるかも確認しておきましょう。
・断熱性だけでなく耐久性も重要
玄関ドアの耐久性も重要です。断熱性が高いのは木製の玄関ドアですが、耐久性は金属性の玄関ドアのほうが優れています。しかし、最近は耐久性の高い木製ドアや、断熱性が高い金属ドアも選択できるため、予算に余裕がある場合はそちらも検討してみてはどうでしょうか。
アートリフォームの中古リノベーション詳細はこちら