小上がりってどんな間取り?メリットやデメリット、ポイントとは
最近人気の小上がり付きのリビング間取り。
なんとなく小上がりについて知っていても、具体的なメリットやデメリットについてご存知の方は少ないのではないでしょうか?
今回は小上がりについて、メリットやデメリットを含め、実際に小上がりを取り入れるポイントをご紹介したいと思います。
■小上がりってどんな間取り?
まずは小上がりについて簡単にご紹介いたします。
・小上がりとは
小上がりとは、段差をつくることでお部屋の中に小さなもう一つのお部屋をつくるような間取りのことを指します。
基本的にリビングの端に設置されることが多く、和室として利用したり、来客時の接客スペースとして使うケースが一般的です。
・どんな間取りが多い?
小上がりの広さは4.5畳がもっとも人気です。
3畳や6畳も人気ですが、狭すぎず広すぎずないスペースは4.5畳がちょうど良いと感じる方が多いようです。
・リフォームにかかる費用はいくら?
4.5畳の小上がりをつくる場合、リフォームの相場は最低でも20万円からになります。
オプションで収納をつくるなら10~20万円程度プラスされます。
リビングのリフォームと一緒に小上がりをつくる場合、両方を合わせると最低でも50万円ほど必要になります。
■小上がりのメリット・デメリット
小上がりにはどんなメリットとデメリットがあるのか、こちらの項目でご紹介いたします。
・メリット
小上がりがあることで奥行きが生まれ、リビングが広く見えます。
また一段高い分、小上がりで遊ぶお子さんの様子が見えやすくなり、安心して料理や家事ができるというメリットもあります。
「段差に腰かけて一休み」というリラックスタイムを過ごすときにも便利です。
ほかにも布団を敷いてベッドのように使ったり、収納が足りないときは段差の部分に収納スペースをつくることもできます。
床とは違い「ちょっとうたた寝…」というときも抵抗感なく寝転べるというメリットもあります。
・デメリット
メリットとして奥行きが生まれることをあげましたが、デザインや間取りによってはリビングが窮屈に感じるかもしれないので、設置する家具のサイズやリビングの広さによっては、小上がりの大きさを考え直す必要があります。
小上がりはバリアフリーではないため、ご年配の方や小さなお子さんがいる家庭の場合、段差につまづいたり落ちて怪我をする可能性があります。
床を柔らかい素材にしたり、カーペットを敷いて対策をとりましょう。
お掃除ロボットを使う場合も注意が必要です。
段差を大きくすると、お掃除ロボットが落ちてしまうかもしれないので、小上がりの掃除は自分で行ったほうが良いでしょう。
■小上がりの活用プラン
小上がりは、くつろぎスペース以外にもさまざまな用途に活用できます。
・リビングの一角を畳コーナーにする
リフォームをする際、床材を畳にした小上がりの中心を空けておけば、テーブルを置いても膝を折り曲げずに座れるため、冬は掘りごたつのように使えます。
・ダイニングスペースにする
リフォーム時にダイニングの一角の小上がりと、テーブルを組み合わせれば、段差を椅子として使うことができます。
大勢で座っても窮屈さを感じにくく、食事のあとに寝転んでくつろぐことも可能です。
・寝室でベッドの代わりにする
寝室に後付けして、小上がりをベッドの代わりとしても使えるでしょう。
段差を収納スペースにしておけば、リフォーム後も寝具の収納場所に困りません。
・半個室の小上がりを書斎として使う
小上がりの横にカウンターを設け、書斎として使う方法もあります。
リフォームをする際、可動式の仕切りをつけておけば半個室にもなり、集中できる環境になるでしょう。
また、壁面に大容量の本棚を設置すると、本を片付けられ、余裕のある広さを確保できます。
・子ども用のスペースにする
小上がりは子どもの自由な空間にも適しています。
子どもが幼いうちはおもちゃで遊ぶ場所にし、通学が始まれば学習机を置くなど、子どもの成長に合わせてレイアウトしやすいでしょう。
■小上がり収納の活用法
小上がりの段差を収納場所として有効活用する方法をご紹介いたします。
・小上がり収納には種類がある
小上がり収納は大きく2タイプに分かれます。
<引き出しタイプ>
段差部分が引き出し収納になっていて、引き出しと同じように手前にスライドするタイプです。
誰かが小上がりを使っている最中でも、自由に開け閉めできるので利便性にも優れていると言えるでしょう。
ただし、奥にしまい込んだ場合は引き出しを大きく開く必要があり、開口部の前に余裕がなければ使いにくさを感じるかもしれません。
<跳ね上げタイプ>
畳が蓋になっているため、畳を上に開けて開閉するタイプです。
大きく開口するので出し入れがしやすいほか、中を一目で確認できます。
ただし、畳の上に荷物がある場合は、一度片付けてからでなければ開閉できません。
なお、跳ね上げタイプと同じ収納方法で、蓋を完全に分離させる天面開口タイプもあります。
引き出しタイプと跳ね上げタイプの両方を備えた収納なら、畳の下の空間を有効的に広々と使えるでしょう。
・小上がり収納に入れる荷物の最適解は?
小上がり収納に荷物をしまう際は、使用頻度を目安にしてください。
引き出しタイプには使用頻度の高いものを入れ、跳ね上げタイプには頻繁には使わないものを入れるとよいでしょう。
<子どものおもちゃ・ベビー用品>
小上がりで子どものお世話をしたり遊ばせたりするなら、引き出しタイプを取り付けておもちゃや絵本、ベビー用品、ストック品などを入れておくのがおすすめです。
引き出しタイプなら、子どもを見守りながら必要に応じて取り出せます。
<季節家電や衣類>
小上がり収納に季節家電やオフシーズンの衣類をしまうのもおすすめです。
引き出しタイプを使うなら、奥のほうに入れることで手前を活用できます。
跳ね上げタイプを使う場合は、畳の上に大きな家具を置かないよう注意しましょう。
<来客用の布団>
小上がりは客間として活用できます。
収納は、出し入れしやすい跳ね上げタイプがおすすめです。
かさばる布団や厚手の毛布でも収納しやすいので、布団の収納場所に困りません。
■小上がりをつくるときのポイント
最後に、小上がりをつくるときに考えるべきポイントを3つご紹介いたします。
・小上がりの高さと広さについて
小上がりに重要なのは高さと広さです。
「高さ」
段差20cmは階段と同じくらいの高さになるので、昇り降りしやすいと感じます。
ですが腰を掛けたり収納スペースとして使う場合、少し低いと感じるかもしれません。
30cmの段差にした場合、昇り降りしにくくなりますが座りやすさや収納スペースはしっかりと確保できます。
「広さ」
お子さんの遊び場や、ちょっとした休憩スペースとして利用するのであれば3畳でも十分な広さが確保できます。工夫すれば広めのソファーのようにも使えますよ。
小上がりはリビングの大きさやどのような目的で利用するのかをイメージして決めましょう。
・間仕切について
間仕切りをどうするかも、小上がりをつくる上で欠かせないポイントです。
リビングの延長として設置する場合、間仕切がないほうが開放感や奥行きを感じられます。
ですが、料理のニオイや音をさえぎりたいのであれば、完全に締めきれる間仕切りがあるほうが良いかもしれません。
・設置場所を考えよう
小上がりをつくる前に、設置場所や家具の配置をしっかりと考えておく必要があります。
小上がり収納の前に家具を置いてしまい、せっかくの収納が使えなくなった…なんてことになったら勿体ないですよね。
上手く取り入れれば、小上がりはおしゃれで便利なライフスペースになります。
自分だけの判断では難しい、不安と思ったときはアートリフォームまでご相談ください。
お客様と二人三脚で理想の住まいづくりのお手伝いをいたします。
おしゃれなアートリフォームの実例をご紹介!