家族が出入りする玄関をバリアフリーリフォームするには?補助金制度は利用できる?
安全かつ快適な玄関を実現するには、バリアフリーリフォームがおすすめです。
補助金制度を利用できる場合もあるため、制度の概要も併せて確認しておきましょう。
今回は玄関をバリアフリーにリフォームする方法について、解説いたします。
■玄関をバリアフリーにリフォームするには
まずは、玄関のバリアフリーリフォームを具体的にご紹介いたします。
・スロープを設置する
玄関前に緩やかなスロープを設置して、段差を解消するリフォームです。
車いすやベビーカーでの移動が楽にできるよう、スロープの幅は1m程度、角度は5度程度を目安にしましょう。
リフォーム費用は、工事の内容や住宅の状況、選ぶ床材などで異なり、40~60万円ほどが相場です。
・玄関ドアを引き戸へ交換する
車いすでも出入りがしやすいよう、玄関ドアを引き戸に交換するリフォームです。床面がフラットになる上吊り式で、幅は75cm以上ある引き戸が望ましいでしょう。
リフォーム費用は、本体価格に取り付け費用や拡張工事費用などを含めて30~50万円前後が目安です。
・上がり框の段差を解消する
玄関の土間に踏み台や式台を置いて、上がり框(かまち)と呼ばれる段差を解消するリフォームです。手すりや収納が付いたタイプなど種類があるので、使いやすいものを選びましょう。
リフォーム費用は、踏み台の設置で5,000~2万円、式台の設置で3万円程度が目安です。
なお、車いすを利用する場合は、スロープを設置する方法もあります。
・いすを設置する
玄関先にいすを設置して、靴を脱ぎ履きするときの負担を和らげるリフォームです。
上がり框よりも少し高さのあるいすを選ぶと、腰かけやすいでしょう。
リフォーム費用は、素材や機能などで異なり、3,000~2万円前後が目安です。
・手すりを設置する
段差の上り下りを楽にして、体のバランスを取りやすくするリフォームです。
設置する際は、動線や使う人に合わせた位置に取り付けましょう。
リフォーム費用は、手すりの素材や壁の強度などで異なり、1~8万円程度が目安です。
・足元に照明を設置する
足元に照明を設置して、転倒を防止するリフォームです。薄暗い中でも靴の脱ぎ履きが楽になるほか、防犯対策にも役立ちます。人感センサー付きの照明なら、スイッチを探す必要もありません。
リフォーム費用は、1万5,000~2万円前後が目安です。
・床材を張り替える
玄関周りの床材を滑りにくい素材に変更して、転倒を防止するリフォームです。床材は、水に濡れてもすぐに乾くものや水はけのよいものを選びましょう。
なお、コンクリートは頑丈でメンテナンスの手間もかからず、濡れても滑りにくいので、おすすめです。
リフォーム費用は、1m²あたり3,000~5万円程度が目安です。
・モニター付きのインターホンを設置する
一人暮らしの高齢者を狙った悪質な営業や勧誘が多い昨今、防犯対策にモニター付きのインターホンを設置するリフォームもおすすめです。録画機能が搭載されていたり広範囲を映せたりなど、高性能の製品があります。
リフォーム費用は、3万円程度が目安です。
■バリアフリーリフォームは介護保険の対象
バリアフリーリフォームで利用できる補助金制度について、ご案内いたします。
・介護保険から補助金が支給される
要支援または要介護認定を受けている方の場合、リフォーム費用の一部が国から支給される制度があり、玄関のバリアフリーリフォームも対象です。補助額は20万円を上限に、最大18万円まで受け取れます。
ただし、補助金を受給するには条件があるので、まずはケアマネージャーなどに相談しましょう。
・玄関以外のバリアフリーリフォーム
玄関だけでなく、住宅全体をバリアフリーリフォームすることで、より暮らしやすくなります。
特に、住宅の中でも階段やトイレ、浴室は1人になりやすく、事故が起きても家族が気付きにくいため、優先してリフォームを行いましょう。また、居室と廊下の間には見逃しやすい小さな段差があるので、つまずかないよう、目印になる手すりを設置するのもおすすめです。
玄関をはじめ、住宅全体のバリアフリーリフォームは、日常生活を送るうえでの負担を減らせます。バリアフリーリフォームのアイデアや実例を知りたい方は、ぜひアートリフォームまでお問い合わせください。