[マンションリフォーム]気になるリフォーム費用の話

紙粘土

住んでいるマンションは何年前に購入しましたか?もしも10年以上経つようなら、そろそろリフォームを考えた方が良い時期かもしれません。「まだ大丈夫」と思うかもしれませんが、リフォームをすることで日頃感じていた不便や不満が解消する場合もあります。今回はマンションリフォームの目的や予算ごとに可能なリフォーム内容をご紹介いたします。

■リフォームの目的を決める

新築マンションを購入後、10年ほど経った時点でリフォームを考えるようになる人が多いようです。毎日使うキッチンやトイレ、お風呂といった水回りの汚れが目立つようになったり、家族が増え大きな収納スペースが必要になったりとリフォームを考え始めるきっかけはさまざまです。

一口にリフォームといっても色々な目的があるので「何のためのリフォームなのか」を明確にすることが大切です。一般的にリフォームの目的は次の4つに分かれます。

・修繕

どんなに大切に使っていても経年劣化は避けられません。一般的に経年劣化が目につきやすい場所は壁、床、天井です。この3つをリフォームするだけでも部屋が明るくなり、見た目に変化が現れます。またドアや作り付けの家具についた傷など、毎日触れるものはなるべく早めに修繕、交換しておきたい部分です。

・見直し

結婚、妊娠、出産、入学、卒業、独立など、それぞれのタイミングに合わせて家族構成が変わります。夫婦だけの暮らしでは多く思えた部屋も、子どもが増えると窮屈に感じた方もいらっしゃるのではないでしょうか。やがて子どもが独立すれば再び部屋が空き、今度は自分たちが暮らしやすい間取りが欲しくなります。住みかえよりも負担が少なく、自由度が高いという理由でリフォームを選択するという方も多いようです。

・グレードアップ

どれだけ最新のマンションでも10年以上経てば古くなります。当時は使いやすいと思っていた間取りや水回りも、年齢が上がるにつれて使いづらさ感じるようになります。リフォームをして設備や間取りをグレードアップすることで光熱費が抑えられたり、住まいの安全性や生活の質が向上しますよ。

・理想を叶える

フルリフォームを前提にマンションを購入する方もいらっしゃいます。壁をクロスから珪藻土や漆喰などの自然素材に変えて優しい風合いの部屋にしたり、趣味のスペースをつくって家族間のコミュニケーションを図ったり、自分たちの好みに合わせたリフォームを行なうことで満足度の高い家ができあがります。

■マンションリフォームの予算

通帳口座

マンションリフォームは低コストに収まるものから大規模なフルリフォームまでさまざまです。いくらの予算でどんなリフォームができるのでしょうか。予算別リフォーム内容をまとめてみました。

・予算別のリフォーム内容(例)

①20~150万円

壁、床の張替え、トイレ、キッチンなど個別のリフォームが可能。

②150~300万円

部屋全体のリフォームが可能。ただし設備のグレードはベーシックなものが中心。

③300万円以上

こだわりを持った大胆なリフォームが可能。間取りの大幅変更を希望するなら予算を600万円以上くらいに見積もった方が良い場合もある。

少ない予算で満足のいくリフォームをするなら、リフォームをする対象を絞った方が良いでしょう。最終的に家全体のリフォームを検討しているなら、年月をかけて少しずつ進めるよりも、まとめて一気にリフォームをした方がコストや工期がコンパクトに収まりす。

■リフォームローンの利用

提案

数百から数千万単位の大規模リフォームの場合、キャッシュで一括というのは厳しいところ。大規模リフォームの際にはリフォームローンを利用して賢くリフォームを行いましょう。

・リフォームローンとは

リフォームローンの特徴は「無担保での借り入れが可能」というところです。

住宅ローンに比べると金利や毎月の返済額が少し高く、借り入れできる最高額は1,500万円前後で返済期間は10~15年と短めです。

一見負担が大きいように見えるリフォームローンですが、住宅ローンに比べると提出する書類が少なく審査が通りやすいといったメリットもあります。住宅ローンの支払いが残っている場合は、リフォームローンと住宅ローンの銀行を一つにまとめて金利を抑えつつ支払いをするという手段もおすすめです。

■マンションのリフォームで利用できる助成金

マンションのリフォームでは助成金制度を活用すると、費用が抑えられてお得です。

・耐震リフォーム

耐震診断、耐震改修、ブロック塀の撤去をする場合は耐震リフォームの補助を受けられるかもしれません。
日本は地震が多い国なので、耐震リフォームを推進している自治体が多くあります。
ただし補助額は自治体によって異なります。

・バリアフリーリフォーム

手すりの設置、廊下の幅を広げる、浴室に滑り止めを作るなどバリアフリーに該当するリフォームを行う場合、バリアフリーリフォームとして介護保険による助成が受けられます。
助成限度額は20万円で、所得に応じた金額が給付されます。ただし自治体の職員やケアマネージャーに書類を作成してもらわねばなりません。

・省エネリフォーム

住宅の断熱性向上、太陽光発電の導入、節水トイレの設置などは省エネリフォームに該当します。
助成限度額は戸建ての場合最大120万円、マンションなどの集合住宅は最大15万円で、補助率は補助対象工事費の3分の1です。省エネリフォームは申込期間が限定されているため、利用したい場合はリフォームの時期に注意しましょう。

・次世代建材

次世代建材は次世代省エネ建材支援事業のことで、高い断熱性を持った素材などを使った場合に補助を受けられます。
助成限度額は戸建ての場合最大200万円、マンションなどの集合住宅は最大125万円で、補助率は補助対象工事費の半分です。断熱性を高めるリフォームと併せて玄関ドアや窓、調質建材を使ったリフォームの場合はそれらも対象です。
こちらも申込期間が限定されているため、リフォーム時期に注意しましょう。

・ZEH

ZEHはネット・ゼロ・エネルギー・ハウスのことで、断熱対策などエネルギーの年間消費量を削減できるリフォームが対象です。
こちらも申込期間が限定されているため、リフォーム期間に注意してください。
ZEHにはZEH、ZEH+、ZEH+Rの3種類があり、それぞれ要件が異なります。

・長期優良住宅化リフォーム

省エネ性能アップや耐震補強など、既存住宅の性能を向上させたり長く暮らせるようにリフォームを行なったりすると、長期優良住宅化リフォームの補助を受けられます。
補助額は最大300万円、補助率は対象工事費の3分の1です。上限金額はリフォーム後の住宅の性能によって異なります。

・その他

これまでご紹介した助成金制度以外にも、地方自治体によってさまざまな制度を設けていることがあります。お住いの地域の地方自治体ホームページなどで一度確認してみてください。

 

■マンションのリフォームで利用できる減税制度

マンションのリフォームでは補助金制度以外に減税制度も利用できます。代表的な4種類の制度をこちらでご紹介いたします。

・住宅ローン減税

住宅ローンの返還期間が10年以上の場合、年末残高の1%が控除されます。引ききれない分は住民税からも控除されるようになっています。
住宅ローン以外に、返還期間が10年以上であればリフォームローンも対象です。
2019年に消費税が上がったことで、控除期間が10年から13年に延長されました。

・すまい給付金

すまい給付金はリフォームそのものではなく、住宅の購入で利用できる給付金です。しかし、中古マンションを購入してリフォームをする場合にも利用できるため、予定がある場合はチェックしておきましょう。

・贈与税の非課税措置

満20歳以上が親や祖母など直系尊属から住宅の贈与を受ける、または要件を満たしたリフォームを行うと一定金額の非課税措置を受けられます。

・バリアフリーローン減税

住宅リフォームローン減税のほかに、家族に50歳以上、または要介護・要支援の認定を受けている方がいる場合は確定申告によってバリアフリーローン減税を受けることができます。
こちらは住宅ローン返還期間よりも短い、5年以上のローンから利用が可能です。

 

いつまでも安心して暮らしていくためには、定期的な家のメンテナンス(リフォーム)が必要です。特に15年以上同じマンションに住んでいる場合は、いつリフォームが必要になるか分かりません。早めの準備を心掛けておきましょう。

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