空き部屋対策!古いマンションはリフォームがおすすめ
現在日本の人口は減少の一途を辿っています。今後も人口の減少は続いていくと予想されていますが、それに反比例するようにマンションが建築され続けている状態です。つまりこのままではマンションに空室が目立つようになり、マンションを所有するオーナーは空室問題に日々頭を悩ませなければならないという状態が続きます。今回はマンションの空室を解消する対策の一つ「マンションリフォーム」についてのお話です。
■マンションをリフォームするメリット
まずマンションをリフォームすることでどのようなメリットが得られるのかをご紹介いたします。今回ご紹介するメリットは大規模リフォームをメインにお伝えしています。
・新築のようにきれいになる
たとえマンションの外観が古くても、内装をリフォームすることでまるで新築マンションのような部屋へと作り替えることができます。外観と内装のギャップが生まれることで借り手には強いインパクトが残りますし、「古いマンションだから住みたくない」というネガティブな理由も排除できますよ。
・最新設備が取り入れやすい
古いマンションの設備は、故障しない限り建築された当初のものが使われ続けます。入居者の年齢や家族構成によっては、最新式の設備へと交換した方が物件の価値が上がり借り手が付きやすくなります。また新しい設備は使いやすさや安全性を考慮された設計のものが多いので、小さな子どもやお年寄りがいる家庭でも安心して取り入れることができるのでおすすめです。
・借り手がつきやすい
古いマンションは築年数だけで判断されやすく、内覧をする前に候補から外されがちです。しかし物件を賃貸情報に掲載する際に「リフォーム済」と一言添えるだけで内覧の候補に入る確率はアップします。つまりリフォーム済のマンションはたとえ古くても十分価値があるという判断がされやすくなります。
・家賃を高めに設定できる
リフォームでおしゃれなデザイナーズマンションや機能性に富んだ部屋へと生まれ変わらせることで物件の価値が上がり、家賃を高めに設定することも可能です。リフォームの予算は想定する家賃から逆算して計算すると少ない支出で済むのでおすすめですよ。
■リフォームのポイント
では実際にマンションリフォームをするときはどのような点にポイントをおけばよいのでしょうか。
・費用をかけすぎない
リフォームをする際に大切なことは「どこまで費用をかけるのか」という点です。あらかじめ「何のためのリフォームなのか」を考えることが大切です。
空室対策と家賃を高めに設定するためのリフォームでは工事の規模が変わります。
空室対策なら壁紙や床材の張替えなど、小規模なリフォームでもかまいませんが、他の物件との差別化を図って賃料を上げるなら、設備の交換や間取りの大幅変更といった大規模リフォームを試みたほうが借り手はつきやすくなります。リフォームをした費用対効果を得るならばはじめに目的を明確にしましょう。
・入居者のニーズを満たす
周辺住民を観察し、どのような人たちが多く暮らしているのかといったことも把握してみましょう。ファミリー層が多い地域なら、リビングを広めに生活動線がスムーズな間取りへと変更する、一人暮らしの人が多い地域ならセキュリティを強化してみるといった工夫を取り入れてみましょう。
・リフォームで差別化をねらう
上述でリフォームをするメリットとして「新築のようにきれいな部屋へと生まれ変わる」とご紹介しましたが、ただきれいなだけでは物件としてインパクトの薄い部屋になります。どこにでもあるような内装ではなく、壁や床の材質にこだわってみたり、居室内のドアを個性的な色にしたりといったことだけでも、借り手には「面白さ」として記憶に残りやすくなります。
■借り手はどこをチェックする?
マンションの内覧をする際、借り手はどこをチェックしているのでしょうか。借り手のチェックポイントを把握しておくと、リフォームのポイントを絞る目安にもなりますよ。
・室内の第一印象
内覧の際に大きなポイントとなるのが「室内の第一印象」です。どんなにきれいな部屋でも、部屋を空けた瞬間にニオイや湿気がこもっていると第一印象が良くありません。内覧希望者が現れるまで室内を放置するのではなく、日頃から定期的に窓を開けて風通しを良くしておく、部屋に溜まったホコリを掃除しておくことを心掛けましょう。
・日当たり
日当たりや風通しのよしあしは年間の光熱費に違いが出るため、マンションを選ぶ際に重要視されるポイントの一つといえます。マンションリフォームの際、日当たりや風通しを良くするための方法を考えた方が良いですが、構造によって限界があるため、断熱材や資材などで工夫をしてみましょう。
・設備
ドアや窓の開け閉めはスムーズにできるか、ベランダは洗濯物が十分干せるかといった点になります。ドアや窓がスムーズに開閉できなければ、光熱費がかさむ原因になりますし、指を挟んでケガをしてしまいます。
洗濯物の量が多いファミリーはベランダの大きさは特に気になるポイントといえるかもしれません。ベランダや窓は共有スペースにあたるため、リフォームで手を加えることは難しくなりますが、ドアのデザインや開閉方法を変えてみるといった工夫を取り入れてみましょう。
・水まわり
キッチン、トイレ、バスルームなどの水まわりにカビが生えていないか、配管を伝ってニオイがあがってきていないか、タイルのひび割れやめくれ、蛇口をひねっても水漏れしないかといったことをチェックします。
水回りの設備の交換は規模によって費用や日数を要します。リフォームのときに交換しておくことで余分な手間を省くことができます。築年数が経っている設備は早めに交換しておきましょう。
・壁や床の汚れ
壁紙や床の汚れは内覧時に良い印象が残りません。清掃しても落ちない場合は、リフォームのときに新しいものに交換しておきましょう。その際、汚れが落ちやすい壁紙や傷が付きにくい材質に交換しておくことで、借り手の精神的負担を軽減することができ物件の価値が上がります。
・給湯器
給湯器が故障すると交換費用に20~30万円ほどかかってしまいます。10年以上使用しているなら、リフォームの際にまとめて交換しておくことをおすすめします。多少費用がかさむかもしれませんが、最新式の給湯器に交換することでかえって光熱費が安く済むこともあります。
今回はマンションをリフォームするメリットや、リフォームのポイントなどを取り上げてみました。賃貸マンションの内装や設備がどこも同じなら、利便性や家賃、築年数が決定打になります。古い賃貸マンションの空室をできるだけ早く埋めるには、やはり他の物件との差別化をするのがおすすめです。リフォームをすれば、築年数が古くても十分借り手がつきます。所有するマンションの空室が埋まらないとお悩みの場合は、大規模リフォームで差別化することを検討してみてはいかがでしょうか。