この家でこんなに暖かいお正月が過ごせるとは思っていませんでした。本当に夢のようですね。

ーまずは、リフォームを決意された 　理由を教えてください。

実家を引き継ぐことになったのですが、築約60年の古い家でしたのでとにかく寒さが厳しくて。水回りを中心に設備関係も相当古くなっていたので、生活の中心である母屋を快適に暮らせる空間にリフォームしたいと依頼先を探し始めました（ご主人）。

ー築約60年は相当古いお家ですね。

いわゆる和室が田の字型に連なる昔ながらの日本家屋です。風通しはいいのですが、冬場は本当に寒くて。私も大学生のころまではここで暮らしていたので冬の厳しさは当時から知っていて、妻の希望もあり、今回思い切ってリフォームすることに決めたんです（ご主人）。

ーリフォーム会社を探す際はどういったツールを 活用されましたか？

依頼先探しはインターネットやSNSで。古民家のリフォーム実績が豊富な会社をいくつかピックアップして絞り込んでいきました。最終的には、大手のメーカーさんと地元の工務店さん、アートリフォームさんの3社に。断熱性を高めたいことや設備を一新したいこと、既存空間を活かしながら好みのデザインで仕上げたいことなどをお伝えし、対応やコストを比較しながら検討しました（ご主人）。

ー3社の中からアートリフォームを選んで 　いただいた理由は何ですか？他社との違いなどありましたら教えてください。

担当いただいた伊丹さんの丁寧な対応は決め手のひとつになりました。レスポンスの早さもですが、こちらの状況を見てタイミングよくお声掛けいただける感じなんかも心地よくて。信頼できる方だなと思いましたし、お願いして間違いないなと確信しました。
　あと、最初のうちに女性のプランナーさんとインテリアのお話ができたのも大きかったです。キッチンまわりはこだわりたいという妻の強い思いがあったので、比較検討の段階からデザインのイメージを伝えられたのは良かったですし、やりたいことをわかってもらえたと喜んでいましたね（ご主人）。

ーどんな空間にリフォームしたいと営業担当やプランナーに伝えられましたか？改めてお聞かせください。

とにかく暖かく過ごせる家にしたいということははじめにお話ししました。繰り返しになりますが前の家が本当に寒くて。足元から体の芯まで冷える感じ。家の中にいても息が白い時もあったくらいで、とにかく断熱性を高めてほしいとお願いしました。
　あとは、キッチンを中心に、洗面、トイレ、お風呂など、水回りの設備が相当傷んでいたのですべて入れ替えたいと。間取りに関しては、大きな窓から庭の景色が望める広いLDK、パントリーを備えた使いやすいキッチン、リビングからアクセスできるウォークインクロゼットなどはこちらから希望して叶えていただいたものです。
　あとはなんでしょう。以前は渡り廊下の奥にしかトイレがなかったのでLDKの近くにもうひとつほしいとか…あ、それと、玄関横の応接室を寝室にしてほしいということもお伝えしました。将来を考慮し、1階だけで暮らしが完結するようにしておきたいと思っていたんです（ご主人）。

ー意匠の部分はどんなところにこだわられましたか？

梁や柱など、古くても良いものは上手に残して活かしたいとお伝えしました。和の雰囲気の中に、ルイスポールセンのランプなど、北欧スタイルのモダンインテリアが馴染む和洋折衷な空間が理想で、プランナーさんと一緒に、色味や素材感、部材ひとつにまでこだわってデザインを固めていきました（ご主人）。

ーリフォームの内容やリフォーム後の間取りの特徴を教えてください。

田の字型に連なっていた4つの和室の2間分と奥にあった台所を繋いで庭を望む開放的なLDKを実現してもらいました。パントリーを備えたキッチンは周囲をぐるりと回遊できる動線になっていて、作業スペースや通路幅もゆったり。リビングの裏のスペースには普段使いのものがサッとしまえるウォークインクロゼットも備えています。
　お願いしていたとおり、渡り廊下に面して配置されている洗面スペースやバスルームを一新。玄関横の応接室は寝室に。トイレもLDKを出たところにもうひとつ設置していただいています。
　あと、最初は想定していなかったのですが、2階の納戸を掃除していたら「この部屋、使えるんじゃない？」という話になり、「シアタールームにみよう」ということで100インチのプロジェクターを設置。まだあまり使えていませんが、家族で映画鑑賞が楽しめる空間までできました。
　冬の寒さに関しては、すべてのサッシを断熱性の高いものに変更することで解消。床下にも断熱材を敷き詰めていただいたので足元からの冷え対策もばっちりです（ご主人）。

ー生まれ変わったお家の気に入っているところを教えてください。

キッチンはかなり時間をかけてプランナーさんと一緒に作り上げた空間ですので、すごく気に入っていますし、使いやすいですね。最終的には対面式のI型に落ち着きましたが、壁付けのI型やリビングに向かってオープンなL型、U型にしてみてはどうかといったアイデアなんかも。今の形になったことで、料理をする場所が広く取れて、収納も充実、パントリーがウォークスルーになっているので、キッチン正面の収納へもスムーズにアクセスできます。壁の白いタイルもお気に入りのひとつです。
　キッチンの他にも、ウィリアムモリスの壁紙を貼った寝室や信楽焼のボウルを設置したトイレなんかもすごく好きですし、玄関まわりなどは、熊本に旅行に行った時に一目惚れした旅館の雰囲気を再現してもらっているんです。織物調の壁紙や土間の幅木にあしらったタイル、レトロなトグルスイッチ、どれも大好きです（奥様）。

ー実際に冬を過ごされてみて断熱性の高さは実感されましたか？

もちろん実感しています。この家でこんなに暖かいお正月が過ごせるとは思っていませんでした。本当に夢のようですね。